ドラムサークルとは?
ドラムサークルはアメリカ発祥のリズムアンサンブルで、参加者がサークル(輪)になり、ハンドドラム(太鼓)などの打楽器を使って即興的にリズムを楽しむものです。
サークル状(輪)に集まることで、上下関係なく誰もが平等に参加でき、お互いの顔を見ながらリズムを共有することで、一体感と共感が生まれます。ドラムサークルにはいくつかの特徴がありますが、最も魅力的なのは参加者の音楽経験や年齢、性別に関係なく、誰でも気軽に参加できる点です。打楽器を叩くというシンプルな動作なので、事前準備や特別な技術は不要で、気軽に楽しめるのが魅力です。
ドラムサークルにはファシリテーターと呼ばれる案内役がつき、彼らのガイドにより、参加者は緊張をほぐしながらリズムに没頭することができます。ファシリテーターは演奏を指揮するのではなく、参加者が自由に表現しやすい場を作り、どんなハプニングも楽しい即興要素として受け入れるため、失敗を恐れることなく参加できる点もドラムサークルの大きな特徴です。
また、参加者が一緒にリズムを刻むことで自然とポジティブな気持ちが生まれ、創造性が刺激され、他者とのコミュニケーションが深まります。このようにしてリズムを通じたノンバーバル(非言語)な交流が生まれ、参加者同士の距離感が縮まるため、米国をはじめ、世界中でチームビルディングや組織活性化の手法として導入されています。
【ユニークな特長】
- サークル(輪)になることで、参加者全員がお互いの顔を見ながら、上下関係なくみんなが平等に参加できます。
- 打楽器を叩くという簡単な動作のため、誰でも事前準備なく気軽に参加できます。年齢・性別や音楽経験の有無なども全く問われません。
- ファシリテーターのガイドのもと、どんなハプニングも楽しい即興要素となって進行していきます。失敗がないので、うまくできなかったらどうしようという心配も不要です。
【ドラムサークルの歴史】
ドラムサークルは1960年代後半の「サマー・オブ・ラブ」時代のサンフランシスコで広まりました。その際、ヒッピー文化と相まって、参加者が自由に集まりリズムを共有するスタイルが生まれました。この活動が発展して、現在のドラムサークルの原型が形成されたとされています。
日本では2000年にドラムサークルが紹介され、楽器メーカーのヤマハがアメリカのドラムメーカーREMO社と提携する形でその普及が進められました。
2004年には「ドラムサークルファシリテーター協会(DCFA)」が設立され、ファシリテーター養成を通じた普及活動が本格化します。この協会の設立には、日本のパーカッショニストであり、ビートオブサクセス(BOS)のファウンダー(創業者)である橋田正人さん(ペッカー)の尽力が大きく関与しています。ペッカーさんはドラムサークルのメンタルヘルス効果に着目し、学校教育や福祉施設での活動にも取り組み、日本でのドラムサークル普及の第一人者として広く活動しています。みんなで一緒に打楽器を叩き、リズムを楽しむというシンプルなアクティビティを通じて、楽しく前向きな気持ちになれたり、創造性が高まったり、他の参加者とのコミュニケーションが深まったり、と嬉しい効果がたくさんあります。
さらにドラムサークルは、企業研修や教育現場においても注目されており、チームビルディングの一環として活用が進んでいます。
特に、リズムを共有することでコミュニケーション能力が高まり、参加者が協力し合って一体感を築くため、組織の人間関係やコミュニケーション力を強化する効果が期待されています。
従業員の関係性改善、メンタルケアなどにもつながるとされ、特に多様性のあるチームやストレスの多い職場での導入が注目されています。
このようにドラムサークルは、組織や社会全体の活性化に役立つツールとして広がりつつあり、ファシリテーターを育成し、企業や学校、地域社会での導入を促進する取り組みも活発です。ビートオブサクセス(BOS)は、リズムと音楽の力を活用したチームビルディング研修を提供する専門会社です。ドラムサークルを研修用にアレンジして開発した独自のプログラム「トレーニングビート®」を通じて、企業がチームの一体感を高め、コミュニケーション力を向上させるためのトレーニングを提供しています。
note(ブログ)をご参照ください。
【ファシリテーター】
ドラムサークルのファシリテーターは、ただ演奏の進行を見守るのではなく、参加者一人ひとりが自分らしくリズムに加わりやすい雰囲気を作ることが求められます。ドラムサークルにおける自由なリズム共有は、共感や一体感を生み出し、コミュニケーション能力の向上や、自己表現の場としても機能しています。企業研修の場では、リズムを通じたグループの一体感がチーム力の向上に役立ち、教育現場では子供たちが互いを理解し、共感し合う場としての効果が期待されています。
ドラムサークルは高齢者や障がい者支援の場でも活用されており、音楽を通じて多くの人々の心身の健康に寄与しています。BOSでは高齢者や障がい者支援の場で長年ファシリテーションを行ってきた飯田和子さんによるファシリテーター養成講座を開講し、高齢者ホームで暮らす認知症を持つ方に、ドラムサークルのノウハウを活用したレクリエーションを提供し、リズムによる楽しい時間を創出するスペシャリストを養成しています。
【ドラムサークルの効果のまとめ】
1. コミュニケーションの促進:顔を見ながら演奏することで、参加者同士のコミュニケーションが自然に生まれます。
2. ストレス解消とリラックス:打楽器の演奏にはリラックス効果があり、ストレス解消にも役立ちます。
3. チームビルディング:企業研修や学校のイベントとして、チームビルディングの効果が期待され、共同作業や協力の意識が高まります。
4. メンタルヘルスとウェルビーイングへの効果:音楽による癒しの効果に加え、自己表現の場としても機能し、精神的なケアの一環として取り入れられることもあります。
このように、ドラムサークルは参加者に楽しみと充実感をもたらしつつ、組織や地域社会におけるチームの結束や人間関係の改善に寄与するための新しいアプローチとして、今後も日本国内でのさらなる普及と成長が期待されています。
BOSでは、このドラムサークルメソッドを活用して、企業研修のほか、地域活性化や高齢者福祉、医療など、さまざまな分野でのサービスを提供しています。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。